PLANET-Q 電装班の日常

九州大学公認サークル PLANET-Qの電装班のブログです。

プリント基板の製作を行いました

こんばんは。

 

先ほど種子島ロケットコンテストのCanSat用の試作基板の製作を行いました。

PLANET-Q電装班では今まで切削基板を用いていましたが、最近プリント基板の製作を始めました。

 

まだ主力で使えるわけではないですが、いろいろと試行錯誤をした結果、最近では成功率が上がってきました。

 

私たちが使ってる方法は、オキシドール、塩化ナトリウム、クエン酸を用いた方法です。

利点は薬品の入手が容易なことと、安価なことです。

 

硫化鉄を用いた方法もありますが、腐食液の入手性が悪いのと、薬剤の後処理に手間がかかるのでオキシドールを選択しました。

 

 

 

【以下作業手順】

1.レーザープリンターでパターンを紙に印刷する

基板設計ソフトでパターンをPDF等にしてレーザープリンターで紙に印刷する。

印刷する紙は厚手の上質紙を使う。

転写で結構失敗するので複数印刷しておくといいでしょう。

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2.生基板にアイロンを用いて転写する

アイロンの温度設定を強にして、印刷面を銅に押し付ける。

この時位置がずれないように気をつける。

結構力を入れて押し付けるとうまくいく気がします。

失敗しても手順7を行えばやり直せます。

 

3.紙をはがす

転写した後は基板を水に浸して紙を溶かし落としていきます。

トナーは指でこすっても落ちないのでしっかり紙を落とします。

紙が残っている部分は銅が溶けないのでパターン上の紙はつまようじなどでしっかり落としておきましょう。

ここでの処理が完成に大きく影響してきます。

 

4.薬剤につける

オキシドールクエン酸:塩=4:2:1で混ぜ合わしたエッジング液に浸していきます。この時こまめにゆすりながら気泡を落としていきます。

寒い日は下からドライヤーなどで温めると反応が早く進みます。

廃液はためておきましょう。水道に流さないように!!!

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5.水洗い

エッジングが終わったら水洗いをします。

1回目の洗浄液は先ほどの廃液と同様に残しておきます。

 

6.穴をあける

ボール盤を使って基板に穴あけをしていきます。

 

7.転写したトナーを落とす

市販のラッカー薄め液で簡単に落とすことができます。

以下が完成品です。

 

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基板の印刷パターンの出力方法、廃液の処理方法に関しては別記事で書きたいと思います。

 

それではよいプリント基板ライフを!

(担当:RS)

 

2018-3-12 追記

転写に使う紙ですが、コクヨの光沢紙にしたら相当成功率が上がりました。

なれてくるとほぼ失敗しなくなりました。